チャイナロビー

マクロ経済、環境調査、政策提言、産業誘致、事業創出まで幅広い事業をこなす奮闘記です。

日本は広く長い視野を持つべし!

日本人は古くから、珍しさに興味を持つ以外は、異質なものに接し融合する機会が少なかった。

異なる文化、宗教、習慣を理解し、違いを認めることが苦手な民族である。

リベラルが根付かず、世論迎合つまり常に世間体に左右され、自ら立論し議論することを避ける傾向にある。

尖閣問題を例にあげよう。

過去、数百人に質問してきたが、ほとんどの人は、尖閣諸島の歴史、政治的背景を知らない。

日本固有の領土だと初めは口にするのだが、それは外務省が表明しているからだと言う。

客観的な説明をすると、初めて聞いたと驚く人が大半だ。

そして、関係改善の方策を聞くと、口を閉じてしまう。

政治家も同様である。

今まで100人以上にアプローチしてきたのだが、関係改善努力は必要としながらも、半分が勉強する、参考にすると言うだけで、何のアクションも起こさない。

誰かがやるだろう、自分はその器ではないと考えるのか、全く他人事なのである。

反中国の代議士と話しても、裏付けは全く稚拙なものであった。誰もが見れるネットに転がっている情報が論拠でしかない。もちろん、関係改善に向けた方策など考えるよしもない。

資源がない日本は、新しい世界平和の秩序作りや紛争解決のため、一段上に立ち、広く長い視野を持ち、世界の様々な相違点を理解し、世界から信頼され頼られる国にならなければならないと、私は強く思う。

そのための防衛力配備と憲法改正なら賛成だが、今更、無意味な集団的自衛権に賛同するネット世論は理解できない。もっとも、聞かれたから賛同しただけなのだそうで、どちらでもいいとのことだ。

自主自尊の精神があるならば、まず、日米安全保障を前向きに見直し、少なくとも、日米地位協定を廃棄すべきである。

しかし、ネット世論は、日本で一番の問題であるはずの日米地位協定の存在すら知らないのである。