尖閣棚上げは共通の認識であるべし
日本の言い分は、やり取りは認めるが文書に残っていない事を論拠としている。
しかし、仮にも一国のトップ同士のやり取りで、議論を無視することはあり得ないし、田中総理は同行した外務省事務方の証言通りに「棚上げ」を受けた事は間違いないのである。
鄧小平氏が来日し講演した際にも「棚上げ」をし解決は後世に任せようと明言している。
もし日本側が、国交正常化の時点で棚上げを認めないのであれば、その場で処理をすべきであり、また、鄧小平氏の講演後にも明確にすべきである。
状況を考えれば、国交正常化の流れに水を差したくない日本政府はあえて触れなかったと思われるが、百歩譲って田中総理が周恩来氏に返事をしなかったとしても、相手はそう考えていない事を考慮すべきであろう。
日本政府は都合が悪くなると、自らガラパゴス化し、外部とのチャネルを切り替える癖がある。歴史やコミュニケーションをもっと勉強したら!と言いたいものだ。